ブラジル産のプロポリスは評価も生産量も圧倒的に世界一を誇っている。
それはなぜなのか？
原因は大きく分けて２つ考えられる。
まず一つ目は採取するミツバチの
身体能力や防衛本能の高さなのではないかと考えられている。
ブラジルでプロポリスを採取しているのは主に
アフリカナイズドミツバチと呼ばれる特殊なミツバチである。
このアフリカナイズドミツバチとは、
他のミツバチに比して、より精力的に働くアフリカミツバチが研究の為に持ち込まれ、
そのうちの何匹かが脱走し、
元々ブラジルに生息していたセイヨウミツバチとの交配で誕生した
アフリカミツバチとセイヨウミツバチの交雑種の事である。
通常、ミツバチとは人間に従順で蜜を集める為によく働き、
他の種族は襲わないような大人しいイメージがあるが、
当初のアフリカナイズドミツバチは凶暴で防衛本能が非常に強く、
過剰防衛のためか積極的に人や家畜を襲撃し、
人間に反抗的で養蜂もできなかった事からキラービー（殺人蜂）と呼ばれ恐れられていたが、
現在では大人しいセイヨウミツバチとの交配が進んだ為か
その凶暴な性格もなりを潜め、
養蜂ができるまでにその攻撃性は低くなっていると言われている。
巣を守ろうとする防衛本能は他種のミツバチに比して非常に強く、
非常に強力なプロポリスを短時間で生産するという特徴を持つ。
そして、二つ目は大自然に恵まれたブラジルの環境にあるのではないかと考えられている。
殺菌力の強いユーカリや、アレクリンと呼ばれる植物を原料として生産されたプロポリスには
抗癌作用をはじめとして
非常に強力な免疫賦活作用や抗酸化作用がある事で知られている。
アレクリンとは”小さなほうき”という意味があり、
正確にはキク科バッカリス属のアレクリン・ド・カンポと言う。
ブラジルのミナスジェライス州に広く分布しており、
これを原料として生産されるプロポリスには非常に強力な抗癌作用があると言われている。
アレクリンを多く含むアレクリン系プロポリスにはその葉緑素により緑色を帯びることから、
『グリーン・プロポリス』と呼ばれ、目下世界最高級品としての評価を獲得している。
ブラジル産プロポリスは（『レッド・プロポリス』のような）一部の例外を除いて、
その元となる原塊を品質別に６段階にランク分けしている。
基本的にはより大きく、より緑色を帯びているものが高いランクに指定され、
高値で取引されていく。
ランクの高い原塊からはより品質の高いプロポリスができると言われている。
●Sランク：エクストラグリーンプロポリス（ウルトラグリーンプロポリス）
美しい緑色を帯びた最高品質のプロポリス原塊。
●Aランク：ミナスグリーンプロポリス（スーパーグリーンプロポリス）
Sランクに次ぐ美しい緑色を帯びたプロポリス原塊。
●Bランク：グリーンプロポリス
ごく一般的な緑色を帯びたプロポリス原塊。
●Cランク：スモールグリーンプロポリス
やや茶褐色を帯びた緑色のプロポリス原塊。
アレクリン（緑色）とユーカリ（茶褐色）の双方を原料にしているプロポリスと思われる。
●Dランク：ブラウンプロポリス
全体的に茶褐色を帯びた主としてユーカリを原料にしていると思われるプロポリス原塊。
ユーカリの葉には強い殺菌力があり、ユーカリを原料にしたプロポリスも抗酸化作用が強く、
様々な効能が認められており、将来Dランクという評価は改められる可能性も十分考えられる。
●Eランク：パウダータイプ
原塊ではなく、残りカスのような粉末状のもの。
最も安価である反面、効果は殆ど期待できないと言われている。